糖尿病大全 予防から

糖尿病の兆候には早目の対処が重要です

糖尿病は、早めに気付くことで、治療が楽になります。糖尿病になると、どんな症状が出るのか知っておきましょう。
糖尿病は、インスリンが不足する病気です。インスリンが不足していると、脳が満腹感を得られません。いくら食べても物足りない、食欲が急に増した、などの症状は要注意です。
糖尿病になると、倦怠感が増します。疲れやすい上に、疲れがなかなか抜けず、慢性的に体がだるく感じられます。元気が出ないからスタミナをつけようなどと、肉類や脂っこい、こってりした食事を取ると、糖尿病を悪化させます。長引く疲労感は、医療機関で診断を受け、原因を明らかにしましょう。
口渇感からくる、飲料の大量摂取や多尿、頻尿も、糖尿病の症状の特徴です。異常に口が渇く、喉が渇くという方は、インスリン不足による、血糖値の高止まりしているのかもしれません。暑くも無く、体を動かしているわけでもない、汗もかいていないのに、飲み物が欲しくなる方は、糖尿病検査を行ってみたほうが良いでしょう。
糖尿病というと、肥満が原因に挙がることが多いのですが、症状が進むと、痩せていくことがあります。インスリン不足からブドウ糖を体内に取り込めず、尿とともに排泄されてしまいます。せっかく食物から得たエネルギーが、体内で利用できず、栄養不足となり痩せてしまうのです。
気になる症状があったら、糖尿病の検査を受けてみましょう。早めに治療を開始すれば、治りも早いでしょう。

 

糖尿病の患者数について

糖尿病を発症している人はおおぜいいます。年齢が上がるになるにつれ、発症する率は高くなります。
食生活や日本全体の環境が変化したことによって、日本人が発症しやすくなった病気や体質にも変化が見られます。ストレスを抱えたままの生活や、交通機関の発達、そしてカロリーの高くなった食事などが原因で糖尿病になる危険性も高いのです。
これまでの生活習慣が積み重なって糖尿病になります。厚生労働省が糖尿病実態調査をおこなっています。統計をとることで、糖尿病の予防と治療に役立てています。
平成9年におこなわれた実態調査では、糖尿病の可能性が否定できない人、糖尿病が強く疑われる人の合計が1370万人でした。それが平成14年では、否定できない人が880万人、糖尿病の疑いが強い人が740万人の合計1620万人と、増えているのがわかります。
全体的に糖尿病を患っている人の数は増えているのに、実際に治療を受けている人の数はとても少ないものになっています。
平成17年におこなわれた患者調査の概況は、治療を受けている人は247万人です。糖尿病の自覚がない人や自覚はあっても治療を受けていない人の数は相当多いことが分かります。
このままいくと、高齢者となる頃には糖尿病になっている人が増えている可能性がとても高くなります。